ギブ・イメージ
小さな旅館で、人も少なくとても落ち着いた旅館である。
晩御飯と朝ごはんを旅館で食べたが、非常に美味しかった。
この旅館は、少し宿泊料が高いだけあり、サービスも行き届いている。
館内できるための浴衣は、様々な色の中から自分のお気に入りの一枚を選べるし、
小さめの露天風呂は、予約して、カップルが二人で入浴できるようになっている。
僕が初めこの旅館に来た時、この旅館のスタッフの人が、部屋のドアの開け方を説明してくれた。
この部屋は、ドアノブが回らず、鍵を差し込んで回しながら押すタイプのものだ。
通常、このような扉の説明は、以下のとおりだ。
「鍵を鍵穴に差し込み、鍵を右に回しながら、扉を押してください」
でも、ここのスタッフの人は、次のように説明した。
「鍵を鍵穴に差し込み、扉のドアノブが伸びている方に回しながら、扉を押してください」
この説明は、非常に優れている。
なぜなら、具体的にイメージできるからだ。
右、左の概念は、非常に曖昧でイメージするのがなかなか難しい。
でも、ドアノブが伸びてる方向と言うのは、説明されている時に頭に思い描くことができる。
これは、強い。頭に説明がダイレクトに入ってくる。
やはり、人に説明したり説得するときは、具体的な状況を思い描かせることが重要なのだ。
色んな人にイメージを配り歩ける人が、きっと人の心を動かせるのだ。